足球即时比分_365体育直播¥球探网7年9月26日(金)~28日(日)にアイーナ?いわて県民情報交流センターで開催された第31回日本野生動物医学会大会において、沿岸環境科学研究センター(CMES)化学汚染?毒性解析部門の桒原萌葉さん(大学院理工学研究科博士前期課程2年生)が最も優秀な発表に与えられる「最優秀ポスター賞」を受賞しました。
桒原さんの発表演題は、「過去の環境汚染を紐解く:カワウ(Phalacrocorax carbo)におけるPFAS汚染と経年変化の解析」で、沿岸環境科学研究センターの野見山 桂 准教授、田上瑠美 准教授、国末達也 教授の指導のもと取り組んだ研究成果の発表です。
本研究では、1993年から2025年にかけて滋賀県琵琶湖、大阪府および三重県内で捕獲されたカワウ (Phalacrocorax carbo) の肝臓を対象とし、37種のペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)の蓄積を分析しました。その結果、日本の淡水域に生息する高次栄養段階のカワウが、高濃度のPFASに曝露されている可能性が明らかになりました。経年変化の解析では、総PFAS濃度は1993年から2007年までは増加傾向を示し、その後2025年にかけて減少傾向を示しました。これは、一部のPFASに対する国際的な規制(POPs条約)による効果を反映している可能性があります。さらに、パーフルオロアルキルスルホンアミド(FASAs)系の新興PFASにおいては、炭素鎖8のパーフルオロオクタンスルホンアミド(FOSA)が減少する一方で、短鎖FASAsの検出濃度が増加しており、日本国内における使用物質の移行と蓄積傾向の変化を確認しました。また、採取地点ごとに検出された物質の種類や濃度に違いが認められ、地域特有の汚染源の存在が示唆されました。
この研究では、日本における淡水域鳥類の長期的なPFAS汚染動態を体系的に明らかにした点が高く評価され、受賞に至りました。

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<沿岸環境科学研究センター>
